真珠の品質

 

あこや真珠の品質について

世界最高峰の品質と美しさと言われている、あこや真珠ですが、真珠科学研究所の小松先生をはじめ、たくさんの諸先輩、先生方が、著作を発表されています。 そのなかで、誠に僭越ではありますが、皆さんに簡単にあこや真珠の稀少性と品質、価格について、説明させていただきたいと思い記事にいたしました。

 

1.品質を決める要素

品質を決める要素として、①真珠層の巻きの厚さ ②傷 ③照り(光沢)④色 ⑤形  などがあります。細かくは、たくさんの要素がありますが、少し乱暴な話になるかもしれませんが、ここでは、代表的な要素として説明させていただきます。

あこや真珠の醍醐味は、透明感のある光沢と輝きにつきるのではないかと思いますし、

他の種類の真珠には、なかなか出せないところでもあります。

不思議なことにこれは、日本の海と自然条件によるところが大きいと考えております。

といいますのも、田辺真珠養殖場が、独自に東南アジア海域にあこや貝を持ち込み、養殖実験をおこないました。水温も高く安定しているので、巻きの厚い濃い色の真珠はできましたが、光沢にキレがなく、日本産のあこや真珠独特の透明感が出せなかった結果になりました。

英虞湾の四季の水温変化や、あこや貝にとって厳しい自然条件も、この美しい真珠

の光沢を生む大切な条件であると感じ、自然の不思議さと偉大さを

思い知らされた次第です。

これらの品質要素が、数値化できればいいのですが、そう簡単ではないので、悩ましいところです。しかし最近は、前述の真珠科学研究所など科学的な評価も進んできており 田辺真珠養殖場も高額商品にはここの鑑定を依頼し、鑑定書を商品につけています。

①真珠層の巻きの厚さ

あこや真珠は、基本的に規定で定められた核を貝に挿入し真珠層を巻かせて、真珠層を形成させます。

淡水の貝殻を加工したのが核です。(右写真)

最近は、コスト削減のため違法な核材料を使う

ところもありますが、弊社は、規定通りの正式

材料を100%使用した養殖を行っています。

1-2年をかけて、アコヤ貝は、真珠層を核に

巻いていきますが、巻きが薄いとどうしても、

色も薄く、光沢も足りないものになってしまいます。

貝の体調や、核入れ作業の成否、

その年の海の状況などで、巻きの薄いものができる場合があり真珠としての

品質に耐えないものも出てしまう場合があります。南の海の海水温の安定した地域では、真珠層の巻きは短期間で非常に厚く巻くことが、知られているようです。

②傷

言うまでもなく、キズのないものは品質のいいものですが、貝が真珠層を巻いていく課程で、どうしても異物などを一緒に巻き込んだり、キズのような突起を作ったりすることはよくあります。厳密に拡大してみれば、キズのない真珠などあり得ないのですが、目視でキズの全く目立たないものが、品質のいいものといえます。自然にできる真珠であるからこそ、キズやえくぼなどが、できるといえるでしょう。指輪など1点使用ものには、キズのないものが、使用されます。

 

③照り、透明感

これは、見て実感いただくのが一番でしょうが、「光沢」であり、真珠表面の光の干渉現象と言われています。日本産のあこや真珠には、ガラスをコーティングしたような、独特の透明感を感じる光沢があり、これこそが、世界一だと言われるゆえんでしょう。

この点も真珠科学研究所で科学的分析を進めておられるます。ウエブサイトは下記。

http://www.sinjuken.co.jp  

写真では、なかなかこの透明感が出せないのが、残念です。

④色

あこや真珠の色には大きく分けて、ピンク系、白色系、ゴールド系、ブルー系などがあります。

白色系

ピンク系
ゴールド系
ブルー系
その時々の流行や、地域、により好みは違いますので、一概に何が品質が高いとはいえないところが多くあります。

ネックレスなどの品質を決める重要な要素として、すべての珠の色調、キズ、照りなどのグレードを統一して組み上げることは、品質を決める大切な要素です。いくらいい珠でも色合いがそろっていなかったり、グレードの低い珠が入っていたりすると台無しです。

業界では、真珠の評価は、北窓光線下で行うのが常識といわれるほど光源により、色は、デリケートに変化して見えるものです。

光の反射と透過の関係で、虹色の光沢が見えるときがありこれを、オリエント効果とも、オーロラ効果とも呼ばれていることがあります。詳しくは、専門家の説明にゆだねたいと思いますが、巻きが厚く、照りのよい上質のものに現れるものです。

 

⑤形

あこや真珠の大きさの限界が11ミリ程度と言われています。10ミリ、10.5ミリと大きくなればなるほど、希少価値が出てきます。大きな核をあこや貝が、受け付ける限界があるからです。小さな核は、育てやすく、大きくなると貝にダメージを与え死んでしまう確率が大きくなり、また、質のいい真珠層もできにくくなります。

田辺真珠養殖場では、下記の規格を遵守しています。たとえば

・呼称9ミリ=9,0㎜~9.4㎜までの範囲であること

・呼称9半=9.5㎜~9.9㎜までの範囲であること

・呼称10㎜=10.0㎜~10.4㎜までの範囲であること

 

形状として、日本では真円が好まれていますがヨーロッパなどでは、バロックと呼ばれる写真のような変形真珠も大変に人気の地域もあります。写真は、ブレスレットにした例ですが、工芸品に加工されることもあります。バロック真珠も大きくなればなるほど、希少価値も高くなります。他に、外套膜片を取り込んで真珠になったケシと呼ばれる非常に小さな1-2㎜の真珠も副産物的に取れます。主に工芸品などに加工されることもあります。

⑥花珠

養殖した真珠の中にわずかな確率で、突出した品質の珠が出現します。明確な定義は無いようですが、業界では、花珠と称して優秀な真珠の代名詞となっています。真珠採取作業中にこれが出てくると、思わずほれぼれして手を止めてしまうことがあるほど。最近は一定の科学的計測基準で花珠の鑑定書を付けることもしています。

 

ここまで、あこや真珠の品質について、概略としての説明をさせていただきました。真珠は、品質によって、価格が決まっていると言っても過言ではありませんし、あくまで好みの問題でありますので、この値段で、この品質の真珠がほしいかどうか。これが基本であると思います。特に高額なものについては、現物をご覧になって、納得して購入いただくことをおすすめいたします。私ども、田辺真珠養殖場は、皆様に信用をいただけるよう自らの基準を持って、評価、価格付けをしており、安心してご購入いただけるように努力しております。一定の金額以上の商品には、鑑定書をお付けしております。また地元英虞湾で取れた品質のよい真珠を私たち生産者から、直接お客様にお届けすることにより、皆様に喜んでいただくことで、地元の伝統産業の継承の一助になればと考えている次第でございます。

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